「離婚式」という新しい儀式
結婚式と同じように荘厳な離婚式
人知れず荘厳に行われる儀式があります。とはいっても、静かなブームが感じられ、いずれは表舞台で堂々と行われるかもしれません。そして、その儀式の名は、「離婚式」です。
二人だけで静かに離婚式を挙げるのではなく、結婚式同様親族、友人も参列して行われているといわれるから不思議です。式次第も名前こそ違えど結婚式と同じような進行になっています。
離婚原因の多様化が原因の離婚式
今や三組に一組が離婚するといわれている時代で、2016年の離婚件数は、厚生労働省の人口動態統計から推測すると、217,000件程度といわれています。2分25秒に1組が離婚していること計算になります。離婚と言えば、一般的に円満離婚というのは少なく、ドロドロとした争いの結果離婚するケースがほとんどでしょう。
しかし、離婚式を挙げる夫婦は、円満離婚の夫婦で感情的な縺れは少なく、それぞれの生き方を見つめ直したり、新しい挑戦をするに当たり、連れ合いに負担を負わせたくない、といった思いやりが原因の離婚が多いようです。それでも、離婚式を挙げた後に思い留まるケースもあるようです。
離婚式が行われる背景
離婚式の目的
離婚式を挙げる目的は、けじめをつけたいというのがほとんどで、女性の中には、慰謝料や養育費等の離婚条件を参列者の前で読み聞かせ、男性側が約束の不履行を行えないように周囲に監視させる意図も有るようです。
離婚式の内容と式次第
この離婚式をプロデュースしているのは、「たきびファクトリー」の寺井弘樹氏です。先輩の離婚が初めての企画だったようですが、当初「何で恥の上塗りをしなくちゃいけないんだ」と断られたようです。
重苦しく緊張した雰囲気の中で進められた離婚式は、結婚指輪をカエル形のハンマーで叩き割ったところで、夫婦の表情が明るくなって、参列者もそれを感じ拍手が沸き起こったそうです。
なお、離婚式の式次第と使われる言葉は次の通りです。
式次第は、
①司会者の挨拶
離婚に至った経緯の説明
②二人の挨拶
③友人代表のスピーチ
④結婚指輪の叩き割り
独身に帰る、という意味を含んでカエルのハンマーを使用
離婚式独特の言葉
そして、離婚式で使われる言葉は
- 旧郎旧婦⇔新郎新婦
- 裂人(さこうど)⇔仲人
- ご終儀⇔御祝儀
- 最後の共同作業⇔最初の共同作業(ウェディングケーキ入刀)
などがあります。
離婚式の費用
現在のところ、離婚式の費用は結婚式の様に高くは無く、プランは松竹梅の3種類で55,000円~200,000円です。今後隙間ビジネスとして発展し、新規参入が相次げばプランも多種多様なものが表れるでしょうが、離婚式でトラブルが発生する要因も有りますので、熟慮の上検討されることをお勧めします。