目次

今年の土用の丑の日

鰻の蒲焼の画像

今年は土用の丑の日は2回で二の丑がある

夏バテ予防に効果があるといわれ、古くから滋養強壮食品としても有名な鰻の季節がやってきます。今年の土用の丑は二回で、7月25日と8月6日です。7月25日が丑の日または一の丑、8月6日を二の丑と呼びます。夏バテ気味だと感じたり、お金に余裕のある方は、一の丑と二の丑の2回鰻を食べて精をつけても良いでしょうし、ちょっと高いと思われる方は、いずれか一日で宜しいのではないでしょうか。

鰻の高い栄養価と健康への効果

鰻は、夏バテ及び美容効果が高いと言われていますが、栄養学的にも確認されています。まず、鰻に派、ビタミンAが豊富に含まれています。その量は極めて多く、一般的な大きさの蒲焼き一人前で、1日のビタミンAの必要量の3倍の量を含んでいます。そのビタミンAは、皮膚や粘膜を健康に保ち、夏カゼなどの予防にも効果的です。

スポンサードサーチ

エネルギーの代謝に関わるビタミンB群も多く含まれていますので、夏バテの予防に効果が有ります。そして、抗酸化作用が強く、老化を予防するビタミンEも豊富に含まれている他、タンパク質や脂質、そして、カルシウムや鉄などのミネラルが含まれています。

また、ウナギの脂肪には青魚にも多く含まれ、血管・血液の健康維持に重要で、血液をサラサラにしたり、中性脂肪値を下げ、血管年齢の上昇を抑えたり、また、心臓病・脳梗塞、動脈硬化を予防するなどの様々な効果がある必須脂肪酸のEPAも含まれています。また、ヌルヌルしたウナギの皮は、ムコ多糖類で、夏場に弱りやすい胃腸の粘膜を保護する働きか有ります。

土用の丑の日とは

鰻を食べるのは、土用の丑の日ですが、土用の丑の日は厳密には年に6.09回有ります。現在、私たちが食べている土用の丑の日は、夏の土用の丑の日のことを言います。
土用と言うのは、年4回の季節の変わり目の最後の18~19日間を言います。つまり、立春、立夏、立秋そして立冬の前日までの期間です。この期間に十二支の丑の日が有れば土用の丑の日ということになります。

土用の丑の日と鰻の味

これは天然ものに言えることなのですが、実は、土用の丑の日の鰻の味は旬ではありませんので格別美味しいというものでは有りません。土用の丑の日に鰻を食べるようになった習慣には諸説ありますが、そのひとつの平賀源内説では、次の様な話が有ります。

旬を過ぎて鰻の売れ行きが悪くなった鰻屋が、平賀源内に鰻が売れる方法は無いかと相談に行ったところ、平賀源内が店先に「本日土用丑の日」と書いて店先に貼るように勧めました。そうしたところ、その店は大変繁盛したので、他の鰻屋が真似をして土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したというものてす。この風習は、18世紀後半ごろからと言われており、それまでは、夏場はあまり鰻は食べられていなかったことになります。

それでは、鰻の旬はいつでしょうか? 天然鰻は、5月頃から漁が始まり12月頃に終わります。この中で最も美味しいのは、10月から12月の鰻です。この頃の鰻は、冬眠に備えて栄養を取り脂がのってきます。また、同じ頃、川や湖で成長して産卵の為に海に戻る、いわゆる「下り鰻」も脂がのって美味しいと言われます。その他の季節では、5~6月頃の鰻も脂がのっていると言われます。

一方養殖鰻は、徹底して管理を行い出荷時期に最も脂がのるように養殖しますので、季節による味の違いは少ないようです。

一般に天然鰻は、腹が黄色みを帯び背が緑っぽく、養殖鰻は腹が白いと言われています。ただ、管理人も小さい頃に鰻取りをしたことが有りますが、清流にいる鰻は白く下流や池、入江にいる鰻は黄色い感じがします。鰻は清流にはいないと思っていらっしゃる方がほとんどだと思いますが、清流にもいるんです。しかも、泥臭さは全くありません。

気になる今年の鰻の値段

ここ最近鰻の値段は、それこそ鰻上りで上昇してきましたが、今年は僅かに値段が下がるようです。今年は、鰻の稚魚が増加したために入荷量の増加が見込まれています。その関係でスーパーなどでのパック詰め鰻の場合は、1~2割、金額にして200~400円程度下がると言われていましたが、7月15日前後に数店スーパーを確認いたしましたが、ほとんど昨年と同じ値段でした。仕入れ値が安くなっても、小売りは強気の値段設定をしているようです。
但し、鰻専門店では、ここ数年厳しい経営を強いられてきた関係で、仕入れが多少安くなっても下げきれないお店も出てきそうです。特に、有名店の場合はあまり期待しない方がよさそうです。
輸入鰻については、例年通りと考えられています。

スポンサードサーチ

国産品か輸入品か

値段

天然ものは、全鰻の出荷量の0.3%程度と言われており、ほとんどが高級料亭や鰻専門店に出荷されているため、スーパーやデパートで見かけることは有りませんので省きます。因みに、ランチで5,000円以上、ディナーの場合は10,000円を超えるところも有りますが、まず天然鰻を扱っているところは予約が取れませんので、「平日のランチに鰻を」と考えていらっしゃる方はあきらめた方が無難です。
スーパー等で販売しているパック詰めの場合、養殖もの値段は、大きさにもよりますが昨年まで国産鰻で1.280~1.980円(場合によって2,280円)程度で有ったものが、今年は1,200~1,780円程度になりそうです。店舗によってはもう少し下がるかもしれません。中国産は、概ね国産鰻の半額程度ですので1,000円を切る程度になるかもしれません。中国産の切り分けしてあるものは500円ちょっとで買えます。

外食の場合は、今年もどんぶりチェーン店で季節メニューとして取り扱っています。吉野屋がテイクアウトの場合のうな重が750円、鰻重牛小鉢セットが890円、鰻重肝吸い牛小鉢セットが980円です。因みにテイクアウトの鰻皿1枚は、650円です。すき屋の場合、うな丼並盛が780円、うな牛並盛が880円、特うな丼が1,180円の他別メニューが有ります。なお、くら寿司でも「すしやのうな丼」として取扱っており、うな丼が580円、特うな丼が980円です。

鰻専門店の場合は、まちまちでランチの場合は1,600円程度から2,500円程度まで、2,000円を少し超えたところが一番多いような感じです。
 

健康面

中国の場合は、養殖鰻に限らず、養豚・養鶏でも大量の成長ホルモンと抗生物質を含む水産用医薬品を投与していることが明らかになっています。成長ホルモンについては、中国では巨大児出産が問題になっており、最近では平均体重の2倍以上の7kgの赤ちゃんの出産も報告されています。中国の出産体重は、4kg以上が全体の10%、3.5kg以上が30%に上ると言われています。さらに、小学校低学年で髭が生えてきたり、初潮年齢の著しい低年齢化も報告されています。いずれも、成長ホルモンの影響と考えられています。

一般に、成長ホルモンは副作用が少ないと言われているものの、現実に巨大児出産が増加しており、白血病、悪性腫瘍の誘引物質との指摘が有る他、治療として成長ホルモンを使用した場合は、骨や関節の痛み・変形、頭痛や吐き気、糖尿病の悪化、腎臓・心臓病との関連も指摘されています。

小学生で顎髭が生えるのは、残留成長ホルモンによるものなのか、食生活の中で常時成長ホルモン含有食品を摂取していることによるものなのかは判明していません。

抗生物質についても、病気を予防する目的で大量に投与されています。もともと、中国ではインフルエンザに罹患すればインフルエンザウィルスには全く効果が無いにも関わらず抗生物質を投与する傾向が有ります。抗生物質だけでなく駆虫剤、合成抗菌剤、ビタミン剤、消毒薬を含む水産用医薬品は発ガン性があるものも多く、抗生物質は、摂取し続けることにより新たな耐性菌を発生させることに繋がり、免疫力の低下とともに発症した場合治療方法が見つからないということに繋がり非常に危険です。

薬剤師によりますと、一般の処方薬は、2~3日で全て体内から排出されるそうですが、養殖の過程で投与された成長ホルモンや抗生物質は体内から排出される前に殺処分され、加工されればそのまま残留することになります。成長ホルモンや抗生物質は、上述の通りで人体に与える影響が懸念され、数回食べた程度で℃の様な影響があるか分かりませんが、少なくとも、妊婦さん、授乳している方は万一のことを考えて中国産は避けるべきです。また、今後出産を考えていらっしゃる場合は、鰻に限らず中国産の食品は避けるべきです。

中国では、自分で育てたものでも市場に出荷する野菜や鶏・豚などの食品は絶対食べないそうです。また、日本国内にいる中国人でさえ中国産の食品は避けると言われています。

そういった危険性があるにも関わらず、相変わらず中国産食品を輸入し続ける業者の無神経さにはあきれるばかりですが、毒餃子事件を今一度思い起こしてほしいものです。いくら、現地及び国内で検査をしているといっても信用してはいけません。あらゆるところで手抜きは行われているのです。

但し、国産鰻と表示されていても、日本での養殖期間が中国での養殖期間より長ければ「国産鰻」と表示出来ますし、悪質業者の中には、輸入鰻を1週間程度養殖生簀に入れた後、国産鰻として出荷したり、産地偽装するするところも有るでしょうから、値段が高いから国産鰻とは断定できないかもしれません。

確実では有りませんが、国産鰻として信用がより高いのは、ブランド力が有る産地の鰻、つまり鹿児島県、愛知県、宮崎県、静岡県の上位4県産を選ぶこと、そして、パック詰めの場合は生産者名が表示されたものを買うこと、さらに、生産者の住所が番地まで記載されていることが安心の最低条件です。