教育現場の監督能力が欠如している滋賀県教育委員会

パワハラの画像

県立学校校長のパワハラの状況

京都新聞の報道によると、2016年5月に大津市のホテルであった滋賀県教育委員会と県立の高校・特別支援学校の校長らの懇親会で、県教委の男性職員が男性校長から「君が代斉唱の伴奏が止まった」などと叱責され、人前で土下座していたことが判明しました。職員はその後、仕事を休むようになり、昨年度末で退職しています。県教委は「職員からの申し出がない」との理由でパワハラに当たるかなどの調査はせず、校長も処分していません。

関係者の証言によれば、当日は県教委の研修会が行われ、その後、校長と県教委事務局の職員の親睦を深める目的で懇親会が行われた模様です。懇親会の終わりごろに、出席者が歌う君が代の伴奏が途中で止まるなど進行が乱れたとして、研修会で進行役を務めた男性職員が校長の叱責を受け100人もの参加者の居る場所で土下座した、といいます。

会場にいた人によれば、「怒鳴り声が聞こえ、2人の間に止めに入った人もいた」、「職員が一方的に怒られていた」、「注意の仕方に配慮が必要だった」と話していることから、当時の状況が極めて緊迫した状況の下で行われていたのが窺われます。

一方、校長は京都新聞の取材に対して、「研修会の進行がぐだぐだだったので、宴会の席になってから『なんであんなことになったんや』と聞くと、突然膝をついて頭を下げようとしてきたので、驚いて『そんなことしなくていい』と止めた。強要は絶対にしていない。大切な会と分かっていたから演奏が止まった理由を聞きたかった」と話している、ということです。

しかし、会場にいた人の証言と明らかな相違があり、当事者より会場にいた人の証言の方が信憑性がはるかに高いことから、当の校長が虚偽の発言を行っていることはまず間違いありません。極めて卑怯な人物で教育に携わる資格はありません。

教育委員会はパワハラとして未調査・隠蔽

滋賀県教育委員会は、本人からの申し出が無いことを理由にパワハラの調査を行っていません。申し出が無かったから調査していない、ということですが、これではいじめやパワハラをなくすことは出来ません。パワハラの犯罪的要素となる強要や脅迫は、加害者の意識では無く被害者の意識に基づいて構成されます。一般の犯罪ですら訴えがないからと言って捜査しなければ数字上の犯罪認知件数は激減します。滋賀県教育委員会は、パワハラ自体の理解が全くないレベルと思われます。ほとんど全ての都道府県の教育委員会が常に保身に走り、いじめがあっても否定し続けるのと同じ構図です。しかも、滋賀県教育委員会は過去に数多くの問題を起こしている問題教育委員会、流行りの言葉を使えば「下衆教育委員会」です。

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過去の滋賀県教育委員会関連の不祥事

大津いじめ自殺事件

2011年に起きた近年でもっとも有名ないじめ事件で、滋賀県大津市内の中学校の当時2年生の男子生徒がいじめを苦に自宅で自殺するに至った事件です。中学校関係者や大津市教育委員会は、2回の全校生徒に対するアンケート調査でいじめが有ったことが明白であったにも関わらず、いじめの存在を否定する一方で、教育長が「自殺の原因は家庭環境が問題であり、いじめが原因ではない」と当初表明するなど保身を目的とした隠蔽工作・発言を行っています。

一連の流れの中で、遺族側の家族が「学校、教育現場に、よりよい教育現場を作ろうとする意欲が感じられないことを改めて思い知らされ、愕然とする思いだ」と県の教育委員会を痛烈に批判しています。また、県教育委員会による担当の教師についての処罰が、僅か数万円の減給1カ月間のみに終わったことについて強い不快感を表明し、教育委員会に対しても改めて不信感を表明しました。市長部局として常設された「いじめ対策推進室」も、教員の処分を始めとする人事上の任免権を県の教育委員会が持っており、行政が関与できない制度は問題があるという見解を表明した。教職員の処分が甘すぎるという大津市長の指摘に対して、河原恵滋賀県教育長や嘉田由紀子滋賀県知事は、相応の処分だと反論していましたが、ここに滋賀県の教育行政の負の体質が如実に表れています。

大津市立中学校教諭ひき逃げ事件

2015年6月11日、大津市立南郷中教諭が大津市丸の内町の県道で乗用車を運転中、女子大学生(21歳)のミニバイクに接触して転倒させ、肩やひざに軽傷を負わせたにも拘わらず、そのまま走り去った事件で自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転致傷)と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕されています。

県教育委員会の男性主査セクハラ事件

滋賀県教育委員会学校教育課の男性主査が県立学校の女性教員に対し、2013年春から2014年夏までの間、面会を要求するメールを数百回に渡り送り、また2014年7月には女性の車に乗り込みホテルに誘ったり、胸を触るなどのセクハラ行為をしたとして、停職6ヶ月の懲戒処分にした事件。

人身事故後に無免許運転 

東近江市立中学校の男性教諭(49歳)は、2016年2月14日自家用車で東近江市内を走行中、原動機付自転車に接触し、相手に全治約4週間の骨折を負わせる重大な人身事故を起こしたのに、校長への報告義務を怠った他、自動車免許の取り消し処分を受けていたのにも拘わらず、昨年5月14日の運転免許取消処分から12月18日まで約7ヶ月にわたって毎日無免許運転をしていた。停職六ヶ月の処分を受けたがその後依願退職した。なお、男性教諭は、過去3回運転免許停止処分を受けていたが、いずれの機関も運転していた。

危険ドラッグの密輸に関与

大津市立中学校の男性教諭は、2016年12月28日ごろ共犯者と共謀し危険ドラッグである亜硝酸イソブチル含有の液体役171gを中国から愛知県豊橋市の共犯者宅宛に発送させ密輸入しようとしたもので12月30日中部国際郵便局(愛知県)で税務関職員に発見された。このため、男性教諭は今年2月1日、愛知県警による家宅捜査を受け、同日付けで危険ドラッグ密輸入の容疑で逮捕され、同月19日に医薬品医療機器法違反で起訴されました。その後懲戒免職。

無断欠勤して痴漢行為

長浜市内の県立高校の男性教諭(52)は、無断で学校を欠勤した上、痴漢行為をして逮捕され、その後懲戒免職処分を受けました。男性教諭は2016年6月5日、無断で学校を欠勤して京都市内へ出かけ、走行中のバス内で湯治14歳の女子中学生の体を服の上から触るなどの痴漢行為をして逮捕されました。このため同年11月26日、京都府迷惑行為防止条例違反により罰金四十万円の略式命令を受けています。

高校の男性教諭が万引

彦根市内の県立高校の男性教諭(57)は、2017年2月17日の勤務終了後、豊郷町内のホームセンターで、ラベルプリンタのテープカートリッジ2個(2,400円相当)を上着のポケットに入れ、レジを通さないまま店を出たところ、警報ブザーが鳴り、万引きをしたとして警察の取り調べを受けました。停職六か月の懲戒処分をうけましたが、29日付けで依願退職しています。

教科書会社から賄賂を受領

検定中の教科書を閲覧して教科書会社から謝礼金を受けとった問題で、現役の教員25人に対して訓告処分が行われました。内訳は、閲覧のみだが管理職としての職責から口頭訓告されたのは3人、謝礼金や交通費など金品を受け取っていた十七人は文書訓告、管理職でありながら金品を受けていた5人には厳重文書訓告処分です。

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教育行政の低レベルは教育水準に反映

教育行政を担う教育委員会が自浄作用を発揮せず不祥事を連発しているところの教育レベルが高くないと考えるのは自明の理ですが、滋賀県の教育レベルはどうでしょうか。

2013年8月文部科学省が発表した全国の小・中学校の学力テストの結果によれと、滋賀県は全国47都道府県のうち、小学校ではワースト2か4位をうろつき、中学校ではワースト7から9位、と極めてレベルが低いことが分かっています。高校であれば成績優秀な生徒が近隣の京都や大阪の高校に進学するためレベルが低くなることは考えられますが、小中学校では生徒の県外流出は考えられません。
 
 一般に、文科省のテストによる全国の学習状況は、一部例外を除き東高西低の状況にあります。全国のトップを行くのは秋田県で、上位グループは青森、福井、石川、富山、山形、岐阜と続きます。小学校で成績の低いグループは、東から北海道、群馬、静岡、滋賀、島根、岡山、沖縄の各県、中学校では、岩手、大阪、和歌山、高知、沖縄。滋賀県で、小中学校ともに含まれているのが滋賀県と沖縄県です。

滋賀県の小中学校の生徒の成績が何故こんなに悪いのか、明らかにはなっていませんが教育に携わる者に不届者が多く、己の保身ばかり考えているようでは子供の成績が良くなるはずはありません。将来的に、優秀な人材が育たず滋賀県全体が枯渇し、ますます行政の低レベル化が進み関西圏のお荷物自治体となることが懸念されます。

滋賀県の中でも大津市が目立つ様ですが、公務員の犯罪発生件数で全国で一番多いと言われる隣県の京都市と競争でもしているのでしょうか?!