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北朝鮮のミサイル攻撃の脅威

無防備な「もんじゅ」の画像
無防備でトラブル続きの「もんじゅ」

核・生物化学兵器搭載ミサイル発射の可能性

米国と北朝鮮の軍事衝突が現実味を帯びる中、北朝鮮から敵国と見なされている我が国も北朝鮮の攻撃の対象になっています。現在報道されている内容は、北朝鮮からの核搭載ミサイル、生物・化学兵器搭載ミサイルによる攻撃への懸念です。

テレビや新聞の報道で「万一攻撃を受けた場合どうしたらいいか?」とか言われていますが、現実的では有りません。政府がネットで発表した内容も現実的でないと批判が出ています。NHKでも、「原爆が落下されたら閃光を見ると失明するので見ないようにしましょう。」と的外れな報道をしていましたが、いつ、何処に爆弾が落とされるか分からないのに見ないようにするのは不可能です。閃光を見て、初めて攻撃が原爆によるものだったと知るわけで、ミサイルを発射されただけでは通常爆弾か、生物・化学兵器か分かりませんので現実的では有りません。また、盛んに原爆の場合は、なるべく早く体を洗い流すように言っていますが、原爆が落ちたら水も汚染され、まず、水道設備が破壊され水道は使えないでしょう。風呂場に水を貯めておいても、風呂場そのものが破壊されて使えるかも分かりません。ペットボトルが一番確実かもしれません。

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北朝鮮のミサイルの精度

しかし、このミサイルによる攻撃はほとんど心配する必要が無いかもしれません。ならず者国家北朝鮮ですから、核弾頭や生物化学兵器搭載のミサイルを発射しないという保障は有りませんが、問題はその精度です。現在の発射状況から発射の成功率は20%以下です。まず、最初の一発が失敗すれば、後発のミサイル発射は施設の破壊等によって不可能になってくる他、連鎖的に大爆発を引き起こし自滅することも考えられます。

さらに、発射されたとしても目標に到達できる制御機能があるかどうかです。先日4発同時に打上いたしましたが、3発が日本の排他的経済水域に落花しましたが、1発は別な場所に落下しています。敢えて、1発だけ別な場所を狙ったとは考えられません。米軍の様に直径数十メートルの範囲内に落とす技術があるとは思われません。しかも、現在成功しているミサイルは打ち上げの制御は出来ても、極論を言えば落下は略放物線に沿って落ちているだけかもしれません。それでは、日本国内に落ちる確率は極端に落ちますし、生活インフラを破壊される懸念は非常に低くなります。

ミサイル以外の北朝鮮の脅威

日本国内の工作員

しかし、北朝鮮のミサイル事情が上記の通りだとしても、北朝鮮には強力な戦力が有ります。それは、北朝鮮正規軍では有りません。日本国内に潜伏して諜報活動を行っていたり、非合法法活動を行っている工作員です。その数は、朝鮮総連内の協力者を含めると数万とも言われています。

工作員のインフラ破壊の恐怖

これらの非合法工作員が、国内の港湾施設、ガス・石油備蓄施設、発電所、送電網、上水道施設などのインフラを破壊したり、毒物を混入させたりすれば国内にパニックが起こり、全ての経済活動も麻痺します。また、主要な鉄道網や高速道路などを同時に破壊すれば、避難や移動も出来なくなり大惨事となります。

原子力施設への攻撃の可能性

そして、もっと恐ろしいのは、原子力発電所や原子力施設の破壊行為です。日本の原子力施設の破壊は、簡単に近づくことが可能な上、警備も不十分で極めて簡単に行うことが出来ます。しかも、日本の原子力発電所は、ほとんど全て大都市の近郊か東側に有ります。

川内原発は鹿児島市、玄海原発は福岡市、伊方原発は松山・広島・岡山、島根原発は京都、若狭湾原発群は京都・大阪、浜岡原発は横浜・東京、柏崎刈羽・福島・女川原発は仙台、東通原発は函館、泊原発は札幌です。このように敢えて大都市近郊及び西側に建設したのは、偶然なのでしょうか?日本は、偏西風の影響で基本的には西から東に風が吹きます。事故が有れば、ほとんど全ての原子力発電所から放射能汚染物質が都会に向けて流れるということです。これは、何者かによって有事の際に日本が不利になるように敢えて大都市の西側に作らせられたと考えられなくも有りません。

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首都圏をパニックにする可能性がある東芝の実験用原子炉

また、原子力研究所についても同じで、大都市のど真ん中に数多く建設されています。その中の一つが原子力銀座の異名を誇る?神奈川県川崎市川崎区浮島の「東芝原子力技術研究所」です。また、東芝かと思われるかもしれませんが、東芝は、以前から国益に反する行為を、同じく国益に反する商業活動を行っているといわれる伊藤忠商事と組んでやっています。もっとも顕著な事件が東芝機械ココム違反事件で伊藤忠商事が主導したといわれています。

川崎にある東芝の原子力施設が攻撃を受ければ東京を含む関東3500万人に被害が及ぶ可能性が有ります。何故、東芝はこの様な場所に危険な原子力施設を建設したのか不思議です。

原子力施設は、通常のミサイル攻撃くらいでは壊れないように作られてはいるといわれていますが、全ての施設を覆うような構造になっているわけでは無く、格納施設が保護されていても外部施設が保護されていなければ破壊されることでコントロールが出来ず意味は全くありません。また、警備が手薄で武装した警官や自衛隊が警備しているわけではないので、武装した北朝鮮の工作員は、簡単に警備を突破して潜入できます。そして外部だけでなく内部からも簡単に破壊し、大きな打撃を与えることができます。

原子力発電所は原爆の1万倍以上の核物質

原子力発電は安全であるという人がいます。しかし、放射能の拡散という意味で考えれば、原子爆弾が数キロから数十キロ程度で有るのに対して、原子力発電所や研究施設は数トンから百トン以上の量になります。放射能が放出されれば重大な事故で、その後除染のために長い年月を要するのは福島原発事故が示す通りです。放射性物質によっては半減期に数万年を要する物もあります。因みに、東芝原子力技術研究所の最大装荷量は2.4トンで、柏崎刈羽3号機132トンの55分の1です。

福島原発事故の規模は、この東芝の実験用原子炉の装荷量に匹敵する事故だと言われていますので、100万kw級の原子炉が外部からの攻撃を受ければ、福島原発事故のレベルでは有りません。現在政府が基準としている30㎞圏内の避難対象区域は全く意味が有りません。百キロ単位での避難区域指定が必要なのです。
 
公にはなっていませんが、東芝の原子力臨界実験施設で2013年臨界事故があり、ベントで放射性物質が大量に放出されたといわれています。

米国と北朝鮮の緊張が高まる中、原子力施設及び生活インフラの厳重な警備とともに、事態が収束、または落ち着いた場合は、再び緊張が高まる前までに速やかに、原子力施設の撤去、原子力発電所の廃炉を行ってもらいたいものです。