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高カカオチョコレートの脳への影響

高カカオチョコレート

高カカオチョコレートの4週間継続摂取で大脳皮質に変化

内閣府の「革新的研究開発推進プログラム」(ImPACT)の一環として「脳に関する研究チーム山川プログラム」と食品メーカー明治は、共同研究の「チョコレートによる脳の健康効果解明への取り組み」について中間報告会を行いました。
その結果、カカオ分70%以上の高カカオチョコ―レートを4週間継続して摂り続けると大脳皮質の量が増加し、脳の若返りに繋がる可能性があることが分かりました。

研究の方法

研究は、2016年5~6月に45~68歳の成人男女30人(男女それぞれ15名)を対象に行っています。1枚5gのカカオ分70%の高カカオチョコレートを毎日5枚食べてもらい、MRI(核磁気共鳴画像法)でGM-BHQ(大脳皮質の量)を調べました。その結果、 高カカオチョコレートの摂取前は平均値94.7ポイントでしたが、4週間摂取した後は95.8ポイントまで増加しました。なお、平均を100ポイントになるよう設定しています。高カカオチョコレートが大脳皮質の量を増やし、学習機能を高める脳の若返りにつながる可能性が見いだされたということです。

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今後の課題

ただ調査人数は30人と限定的で、高カカオでない普通のチョコを食べた対照群との比較がなく、結果は確証的ではありません。中間報告で研究チームの中心的存在である山川義徳プログラム・マネジャーは「今回はあくまで予備的な検査だが、女性に良いという傾向がみられる。45~55歳の人に高カカオチョコレートの効果があるのでは、とみられる。なぜこうなったか、調査していきたい」と述べています。

今後の抱負として「もう少し大規模で長期的な調査が必要で、20~60代の方を150人、3ヶ月くらいかけてしっかり調査させていただきたい」とも述べています。

プログラムでは、脳の健康度を測る指標として、大脳皮質の量を示すGM-BHQと神経線維の質を示すFA-BHQという二つの指標を作成し比較しています。成長期の人を除いた成人でこの二つを測定したところ、加齢とともに明らかにいずれも低下していくことが判明していますから、逆に数値が高いほど、脳が若く健康であることが窺われるので、明治との共同研究でもこの指標を使っています。

判明した事実(まとめ)

今回の研究で判明した事実は次の3点てす。

  1. 高カカオチョコレートの摂取前後で、GM-BHQ(大脳皮質の量)が有意に増加しました
  2. 大脳皮質の灰白質には神経細胞が多く存在し、情報処理の可塑性(学習効果)に関与していることが知られており、大脳皮質の量が増加したことで、学習機能を高める、いわゆる脳の若返り可能性が確認出来ました。
  3. 大脳皮質の量と年齢には負の相関関係があることが分かっており、BHQ指標を用いたことで、高カカオチョコレートの継続摂取による「脳の若返り効果」の可能性が見えてきました。

高カカオチョコレートは、既に痴呆予防、癌予防、糖尿病予防・改善、便秘症の改善効果が報告されています。さらに、脳の若返りの可能性が期待されることから健康食品として人気が一層高まりそうです。