マラソン選手大阪国際女子マラソンで日本陸連設定の基準記録の2時間22分30秒の条件を満たし、日本人歴代7位の2時間22分17秒のタイムで優勝した福士加代子が3月13日に行われるオリンピック女子マラソンの最終選考レース名古屋ウィメンズに出場する予定であることを明かしました。

大阪国際女子レース展開は、25km付近から独走態勢で過去のレース展開から「後半に弱い福士」の汚名を返上するするダントツの優勝でした。福士本人も、試合後に「これでリオ決定だべ」と思わず叫んだように誰もが福士のリオ五輪派遣は決定だと思ったはずでしだが、日本陸連は内定を明確にしていない。

福士サイドは、日本陸連へのけん制を否定しているものの、オリンピック派遣を確実にするため名古屋ウィメンズへの出場という冒険に出た模様です。

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福士の所属するワコールの永山忠幸監督は、「日本陸連から確定と言ってもらえず、外れる可能性も数%残っている。無理は承知だが、福士の名前が必ず残るようにしないといけない」と言って名古屋に出場させるといっています。

リオ五輪の女子マラソン代表選手枠は3名で、既に昨年の世界陸上で7位の伊藤舞が基準をクリアして内定が出でいます。いわゆる、選考基準の一つである「内定条件」をクリアして、まず選ばれた1人です。

次に、残る2枠をさいたま国際、大阪国際及び名古屋ウィメンズの国内3レースで、日本人3位以内から、総合的に判断して選考する「選考条件」に基づき選ぶとしています。

そのため、選考レースが全て終わっていない以上、理事会も開催されておらず現段階で福士加代子の「当確」は出せない、というのが日本陸連の言い分です。

しかし、最終選考の名古屋ウィメンズから2名選考するというのは相当の無理があり、早めに決定してオリンピックに向けた調整を優先させた方がいいのではないでしょうか。 これまで何回もオリンピックや世界陸上の代表選考で不可解な決定を繰り返した日本陸連が、今回も同様な決定をすればオリンピック代表選考は縁故や金で決まるといわれても弁明できないでしょう。

昨年の世界陸上の選考でも、増田明美さんが日本陸連の重友梨佐の決定について、「なぜ、田中智美では無くて重友なのか」と疑問をぶつけました。日本陸連の曖昧で苦しい説明は納得できるものでは無く、結果も重友は日本人最下位の14位で終わっています。

名古屋ウィメンズの結果次第では、女子マラソンのリオ五輪代表選考は混迷を深める結果になるかもしれません。